2022/1/19
ここしばらく、「週末のお昼はお弁当」が定番です。理由は「各自が好きなタイミングで食べられるから」。寝坊して朝ごはんを食べそびれた人、12時ぴったりにおなかがすく人、遊びに夢中すぎて後で食べたい人、お弁当はどんな場合にもパーフェクト。とにかく心強い。
各人が勝手気ままに過ごす週末に、家族全員が12時ちょうどに食卓について食べ始めるのは至難の業。そうおもえば、「お弁当作戦」はむしろ合理的とも言えるかもしれない。
お弁当はあるものでつくるのがいちばんおいしくなると信じています。賞味期限の迫った食材、キッチンのすみでしなびかけている野菜、冷蔵庫でひっそりと眠っている保存食などに手を加え、組み合わせ、いかにおいしく食べきるか。
ごはんは五合半、梅干しひとつをいれて土鍋で炊く。炊きあがるまでだいたい40分ほど。そのあいだにおかずに着手します。
この日のおかずは、もやしの卵炒め、鶏ひき肉と豆腐のハンバーグ、ポテトサラダに大根の漬物。
もやしは家の大工さんからたくさんいただいたので(なんとパートナーさんがもやし工場にお勤め!)ここ数日せっせと食べています。
もやしの卵炒めの作り方はごくシンプル。鉄のフライパンにごま油を熱し、よく水を切ったもやしを強火で炒め、溶き卵を回しかけて、塩胡椒で仕上げるだけ。見た目は相当に地味だけれど、私にとっては母が良く作ってくれた「懐かしの味」でもあるのです。
早く使い切ってしまいたい豆腐があったので、鶏ひき肉と合わせてハンバーグに。おろししょうがをたっぷり、塩、胡椒、片栗粉、酒とごま油を加えて良く練り、一口大にして多めの油で揚げ焼きに。焼きあがったら柚子と醤油をあわせたポン酢にくぐらせれば、さっぱりと香りよく仕上がります。
ポテトサラダは前日に多めに作っておいたもの。昨夜はマヨネーズ少なめであっさりと仕上げましたが、この日はきゅうりの薄切り(塩揉みしてしぼる)2本分を追加し、マヨネーズ多めと辛子できっちり濃いめに味付け。ご飯+ポテトサラダは、愛してやまない日本の味です。
ご飯が炊きあがったら、お弁当箱全体にしきつめ、上におかずをのせていきます。いわゆる「のっけ弁当」方式。メリットは自由自在におかずが配置できること。また汁が多少でるものも、下のご飯が受け止めてくれ「おかずの味がしみたおいしい部分」になります。
大根のお漬物はいただきものの。椿の葉の上にのせることで、フレッシュ感が保たれます。椿の葉は間仕切りにもなるし、庭に一本あると重宝すると思います。
お弁当が最もおいしいのは、出来上がってから40分くらいたった頃。お弁当を詰め終え、洗い物をあらかた片付けから、敷地内の小屋にお弁当と新聞を持ち込んでほっとするのが休日のたのしみ。冬の太陽の光を背中に受けながら、のんびり食べるお弁当はほんのりとあたたかく、おいしいなあ、と思いながら頭ではもう夕ご飯のことを考えているのでした。